旅とパンのスロウな日々:インド・リアルタイム
2012-10-02T16:36:50+09:00
asian_hiro
アジアとアジアの飯をこよなく愛するライターの、「旅」と「パン」と「おいしいもの」があれば幸せな毎日の記録です。
Excite Blog
ニューデリーの満月
http://sdays.exblog.jp/18517913/
2012-10-02T16:30:08+09:00
2012-10-02T16:36:50+09:00
2012-10-02T16:33:37+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
先日の満月の夜、
パハールガンジの通りを歩いていたら、
「マミー! フルムーン!」
うしろから、小さな女の子の声がした。
それにつられ、みんなの足が一瞬止まり、
そろって夜空を仰ぎ見た。
インド人は誰も月なんて興味がなく、
せかせかと早歩きをするだけなのかと思っていたけど
そんなことなかった。
みんな、月が大好きだった。
写真を撮ったら、満月がいっぱい写っていて、
あれ、どれが月だっけって考えたけど、
もう、どれが月でもかまわない。
空には月があり、街には灯りがあった、
ただ、それだけが真実。
いまは、ダラムサラの町にいる。
久しぶりの先生や友達とハグしてあいさつ。
ヨガのために食事して
ヨガのために買い物をして
ヨガのために日記を書いて
ヨガのために眠る。
そんなシンプルな生活を繰り返している。]]>
パンチャカルマ途中経過
http://sdays.exblog.jp/17116944/
2011-11-20T23:05:00+09:00
2011-11-20T23:09:52+09:00
2011-11-20T23:06:55+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
3週間のパンチャカルマも、無事に2週間を終了。
残りはあと1週間。
この2週間で起こった変化といえば、
まず、気分が一気にダウンして体がダルくなり、
はじめの2、3日は10分歩くのもしんどいほどだった。
少しずつエネルギーが復活して、ヨガもできるようになってくると
みんなから「肌の色が明るくなった」と言われた。
その後、バスティ(早くいえば浣腸)の治療が始まると
消化力が一気に衰え、体重がちょっとだけ減り、
再び体力も急降下。
いま、気分的に「底」と思われるラインにいる。
アーユルヴェーダでは、人間には本来生まれ持った体質があり、
それが乱れると病気や不具合が起こると考えられている。
このパンチャカルマは、そうした乱れを整えるのが目的。
乱れには体の機能的なものだけではなく、
メンタルなものも含まれているため、
当然、パンチャカルマの過程ではネガティブな反応も湧き出て来るし、
気分的に躁鬱が激しくなったりすることもあるらしい。
わたしの場合は、「躁」はなくて「鬱」ばかり、という感じだけど。
でも、パンチャカルマの治療が上手く進み、乱れがなくなってくると、
自分の体質に望ましい食べものが食べたくなったり、
反対に、ふさわしくない食べものは欲しくなくなったりするらしい。
いま、それがわかり始めた。
消化力が弱く、水分・油分ともに不足気味で、乾燥が大敵のわたしは
あれだけ好きだったドライフルーツがまったく食べたくなくなり、
体を冷やすサラダも欲しくなくなった。
その代わり、消化の良いもの、胃にやさしいものを
自然と選んで食べるようになった。
いま、いちばん食べたいものは
できるだけ作り立てで温かく、滋養があるもの、
これこそ、アーユルヴェーダでいちばん大切にしている
「サトヴィック」な食べ物で、
いまのわたしには、それが必要だとよくわかる。
すべては、変化のプロセス。
いまは一日一日、良くも悪くも体と心が変わっていく様子を
ただ、観察するのがとても楽しい。
写真は、リシケシで最もおいしい(と思われる)ブラウンブレッド。
ずっしり1斤約80円。
ホントは、わたしにとってあまりパンはよくない食べ物で、
バターやギーを塗って食べれば、わたしみたいなタイプでもOKと聞き、
久しぶりに厚切り1枚食べてみたけれど、
やっぱり、食後はしばらく胃腸がずんと重かった。
当分、パンもおあずけかな。
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gentle
http://sdays.exblog.jp/17068248/
2011-11-08T01:25:00+09:00
2011-11-08T01:27:20+09:00
2011-11-08T01:26:23+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
3週間に及ぶパンチャカルマを受けている。
「自分に対してforceするのではなく、
gentleに接することを覚えたほうがいい」
たっぷり時間をかけてわたしの体質をチェックした後、
ドクターはこう言った。
あまりにストレートで、心の奥がズキッとした。
自分に対してgentleになれない人間が、
他人に対してgentleになれるわけがない。
「他人をappreciateするには、
まず、自分をappreciateすることから」、
これは、ヨガの先生が何度も口にした言葉、
きっと、これと同じなのだ。
忘れないように、自分のための備忘録として。
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ヨガコース終了
http://sdays.exblog.jp/17037907/
2011-10-31T15:34:00+09:00
2011-11-20T22:34:51+09:00
2011-10-31T15:35:54+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
これは、旅というより生活。
日本を出て、もうすぐ3ヶ月目に入ろうとしている。
もう二度と、こんなに長いスパンで
日本を離れることはないだろうと思っていた。
でも、そう思っていた当の本人が、
「行きたいなら行っちゃえばいいじゃん」と、
仕事やプライベートや、その他もろもろのことを
すべてきれいに片付けた(ときには脇へ押し退けた)。
そうしたら、そこにはなんの障害物もなくなって、
インドへ至る道がきれいに一本、引かれていた。
先日、約1ヵ月に及ぶヨガのコースが終わった。
いろいろな感情が芽生えては消え、また、芽生えた日々だった。
わたしは何を学んだか?
正直なところ、わたしはこれといって
ハッキリ明言することはできないけれど、
むしろ、それでいいんだと思っている。
たぶん、あとから気付くことも多いんだろう。
ひとつ、自分にとって新しい発見だったことは、
ヨガの浄化法のひとつ、クンジャルクリヤをやったこと。
これは、「生温い塩水を2リットルくらい飲んでから
口に手を突っ込んで吐く」というもので、
胃をきれいにする効果があるらしい。
水でさえ、大量に飲むことはできないのに、
まずい塩水をたらふく飲んで、しかも直後に吐き出すなんて、
やる前は、「絶対、そんなの無理!」と思っていたけれど
実際挑戦してみたら、これが意外なことに気持ちいい。
前の晩に食べたものはすでに胃を通過しており、
朝はなにも食べずに行っているので、
吐き出すといっても水しか出ない。
これが、体の内部からごぼっという音とともに沸き上がってくるときは
うまく表現できないけれど、なんとも爽快な気分になった。
この浄化法には、胃をきれいにするだけでなく、
ネガティブな感情も吐き出す、という効果がある。
終わってから、同じクラスの女性に
「目がキラキラしている」と言われたのは
単に、吐いて涙目だったからかもしれないけれど、
恐らく、体の奥に巣食っていた汚れた感情も、
少なからず、塩水と一緒に吐き出されたからだろう。
行けないと思っていたのは自分だけで、
できないと思っていたのも自分だけ。
いつでも、自分で壁を作っている。
そのことに、からだを通して実感できたことは、
このコースで、いちばんの収穫だと思っている。
コースも無事に終了し、これからは純粋に自分のためのヨガの時間。
もうしばらく、インドを堪能してから帰ります。
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こたえ
http://sdays.exblog.jp/16923799/
2011-10-02T18:10:00+09:00
2012-03-27T08:06:41+09:00
2011-10-02T18:11:48+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
迷いはみずから生み出すもの、
こころに柱が1本すっくと立ち上がれば
こたえはおのずと現れる。
そんなことを改めて思った昨晩、
なんのためにヨガをしているのかって
どんどん掘り下げて考えたら、
未来のためではなく、「今」が楽しいからだった。
リシケシの野菜マーケット。
世界中、どこへ行ってもマーケットと駅が好き。
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リシケシ
http://sdays.exblog.jp/16907938/
2011-09-28T16:44:00+09:00
2011-09-28T16:46:11+09:00
2011-09-28T16:45:20+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
新宿、渋谷より身近なリシケシ。
何度、ここを訪れてもあたらしい発見があり、
何日、ここで過ごしても
過ごせば過ごすほど好きになる。
先週日曜日、ダラムサラからリシケシに到着。
最後の晩にヨガの先生の部屋でごちそうになった
カレーとサブジが、いま、とても懐かしい。
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3週間
http://sdays.exblog.jp/16886278/
2011-09-23T01:05:00+09:00
2011-11-08T01:27:34+09:00
2011-09-23T01:06:16+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
毎朝6時に起きて、
気持ちいい宿のテラスでストレッチをして、
朝9時から11時までアシュタンガヨガのクラスに出て、
そのあと、「坂の茶屋」でチャイとパイの簡単な朝食をとって、
いったん部屋に戻って日本から持って来た仕事をして、
お腹が空いたら近くの食堂へごはんを食べに行って、
夕方4時半から6時半まで、今度はハタヨガのクラスに出て、
それからまた食堂でご飯を食べて帰り、
宿に戻って「南無三!」って意気込みで水シャワーを浴び、
日記を書いて、メールをして、また少しだけ仕事をして、
それから、11時には就寝。
こんなふうに毎日が過ぎていって、
そのなかでたくさんの、ほんとうにたくさんの友達ができた。
土産物屋、チャイ屋、洋服屋、八百屋、果物屋、スーパー、
いろんな店で働くおじさん、お兄さん。
ヨガのクラスで毎日一緒になった世界各国の旅人、
それから、お世話になった先生とお弟子さん。
もう、このままこの生活を果てしなく続けたいと思うのだけど、
そんなわけにもいかないので、
そろそろ足を動かそうかなと思っている。
今日、バスターミナルへ出かけ、
次の町へ移動するためのチケットを手配した。
土曜日午後5時に、ダラムサラにさよならだ。
何度旅を繰り返しても、
別れにはちっとも慣れることがないのだけれど、
また「次」があると思えば、動き出すことも辛くない。
必ずここに帰ってくると、なんの疑いもなく信じている。
それにしても、このダラムサラ、
今までの旅人生のなかで、
いちばん気持ちいい時間を過ごすことができた。
体も心も、のびのびとたくさん深呼吸した。
わたしはこの3週間を、
一日も欠かさずありありと思い出すことができるだろう。
写真は、今日の昼ご飯のベジタブルモモ。
黒酢と唐辛子のペーストをたっぷりつけて食べる。
わたしがチベット料理屋を開くとしたら、
間違いなくモモ屋だというくらい大好きな料理。
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問答
http://sdays.exblog.jp/16832848/
2011-09-09T23:26:00+09:00
2011-09-09T23:29:18+09:00
2011-09-09T23:27:00+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
8年前、この町に来たとき
いつも夕方になるとチベット寺へ出かけ、お坊さんの問答を見た。
二人一組でペアになり、
質問する方は手を鳴らし、足を踏み、
襲いかかるように相手へ質問を投げかける。
答える方は、地面に座り、
間髪入れずに返事をする。
その早口のやりとりがおもしろくて、
ああ、チベット語がわかったらもっと楽しいのにと思いつつ、
境内にこだまする僧侶の声を、気持ちよく聞いていた。
僧侶の声に、うるさいほどのセミが混ざる。
でも、6時15分を過ぎると、ピタリとセミは鳴きやむのだ。
あれは、いったいなぜだったんだろう。
今日、ひさしぶりに僧侶の問答を見た。
たった2組だったけれど、そのやり取りは境内に大きく響き、
雨上がりの青空へ、ぐんぐんと吸い込まれていった。
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雨宿り
http://sdays.exblog.jp/16820232/
2011-09-06T21:20:40+09:00
2011-09-06T21:21:35+09:00
2011-09-06T21:21:35+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
お寺の前に差し掛かっていたところで、突然の雨。
傘を持っていたけれど、
シャッターが閉まった店先で、雨宿りをした。
足下に、真っ黒い熊みたいな犬が来たので
「くまこ」と名付け、一緒に雨が降るのを見た。
やがて、くまこは足下ですうすうと寝て、
わたしはiPhoneで雨の写真を撮った。
ブログ以外のところでも、
ちょこちょことインドの話を更新しています。
ツイッターとか、instagram とか。
もしよかったら、そちらもご覧ください。
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風船
http://sdays.exblog.jp/16817008/
2011-09-05T23:40:00+09:00
2011-09-05T23:42:39+09:00
2011-09-05T23:41:16+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
ハートの風船を追いかけるようにして、
バグースからマクロードガンジまで山道を約20分。
雨が降りそうで降らない、
晴れ間が見えそうで見えない、
微妙なグレー混じりの青空に
真っ赤な風船がピカピカと光ってた。
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ダラムサラにて
http://sdays.exblog.jp/16810524/
2011-09-04T14:33:16+09:00
2011-09-04T14:34:11+09:00
2011-09-04T14:34:11+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
1日に日本を出て、その夜は経由地の広州泊、
2日はデリ―の空港で夜明かしし、3日は夜行バスで車中泊。
9月4日、日本を出て4日後にようやくダラムサラの町に到着した。
急ぐ旅ではないし、用事があったわけでもないのだけれど、
とにかく、脚を進めたかった。
わたしが、心地良いと思う場所にたどりつくまで。
ダラムサラへ向かうバスのなかで、小さな髪留めをなくした。
とても便利で、ヨガのときに髪の毛を留めるのに役立っていたんだけど
そのバネがちょっときついみたいで、
正直、痛いのを我慢して使っていたところもある。
真っ暗な夜行バスのなかで取り外したとき、
それはするりと落っこちてしまい、
どこへ行ったのか、まったくわからなくなってしまった。
ライトも持っておらず、車中の蛍光灯も消えている。
しかたなく、そのまま目をつぶって寝ることにした。
自分にとって、それほど必要でないものや
あってもなくてもどちらでもいいものは
自然と、消えていく運命にあるのだろう、
だから、無理にそれを追い求める必要はなく、
無くしたら、無くしたままでも構わないのだ、と
そんなことが眠りに落ちる直前、あたまのなかで浮かんで消えた。
今朝6時過ぎ、ダラムサラに到着し、
バスの運転手に懐中電灯を借りて一応探してみたけれど見当たらない。
まあ、いいやと思い、そのままいつもの宿へ向かった。
無くすことに慣れるのではない。
無くしたままでも、歩き出すのだ。
ああ、このブログを書いているあいだに
朝から降り続いていた雨が、やっとあがった。
4ヵ月ぶりのこの町へ挨拶するようにぐるりと通りを一周して、
それから、少しだけ日本から持ち込んだ仕事をしよう。
あしたから、ヨガが始まる。
写真は、ニューデリーのメインバザール。
ダラムサラへ向かう直前に撮った、ニューデリー唯一の写真。
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Still Travelling
http://sdays.exblog.jp/16244083/
2011-04-26T16:59:00+09:00
2011-04-26T17:04:20+09:00
2011-04-26T17:00:29+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
なんだか、あっという間の1ヶ月だったなあ。
リシケシで朝晩みっちりヨガをして、
先生のお話に何度も心がシンとして、
ガンジス川を見下ろす宿のテラスで毎日洗濯物を干して、
連日30度超の暑さのなか、真っ黒になるまでぐるぐる歩いて、
山の上までお気に入りのブラウンブレッドを買いに出かけて、
合間に仕事もちょこちょこっと片付けて、
そして、今は予定外のダラムサラ。
ひとの縁っておもしろいもので、なんだかふと思い立って
ここまで来てしまったんだよね、3日前に夜行バスで。
さっき、幸運にもダライ・ラマのプージャに参加することができ、
その後、近所の食堂で
ホームメイドのチベタンブラウンブレッドを食べてきたところ。
写真は、わたしが頼んだブラウンブレッドとブラックティー、
それから、友だちが注文したベジチョウメン、
いわゆるチベット風やきそばってところかな。
この店のチョウメンもブラウンブレッドも、
わたしにとっては懐かしい味。
この町に初めてやってきた8年前を思い出す。
旅が、このままずっと続いて欲しいと思う一方で、
日本に帰ってやりたいこともたくさんある。
いずれにしても、その先にあるのはやっぱりインドしかなく、
次にこの国へ帰ってくるまでの間に、どれだけのことが日本でできるか
自分自身に勝負といった感じがする。
今日もこれからヨガへ行く。
リシケシで知り合ったドイツ人のカップルも今日から合流する予定。
わたしはヨガと、ヨガをする人たちと、
ヨガを育んだこのインドという国に
どうやら、たくさんの贈りものをもらっているみたいだ。
いずれ、なんらかのかたちで
恩返しできればいいのだけれどと思いつつ、
時計を見ると13:30、そろそろヨガへ出かけないと。
さて、この次に更新するのは日本から。
想像以上に気候がいいダラムサラ、
雨季前の最高に気持ちいいひとときを
この町で過ごすことができて、本当にしあわせだ。
それでは、行ってきます。
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旅の終わりに
http://sdays.exblog.jp/2579447/
2005-08-26T23:02:32+09:00
2005-08-26T23:05:48+09:00
2005-08-26T23:00:21+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
いつもの安いネット屋が「ノーワーキング」とかで使えず、仕方ないから他の店へ行って日記を書いたら、あとは投稿ボタンを押すだけというときになってシャットダウン…。
「ソーリーソーリー」なんて笑顔で言うから、腹が立ってそのまま席を蹴り立ち外へ。
もういいかー、日本で書くかーと思ったけれど、この「インド・リアルタイム」が尻切れトンボになるのがイヤで3軒目へやって来た。
残金30ルピー(約75円)。
ネット代が20ルピーで残り10ルピー(約25円)。
ギリギリだ。
プッタパルティでは彼女に会った。
それも町を去る直前の15分。
実はその前日も会っていたのだ。
だけど、アシュラムの前で警官に棒で追われている彼女とお母さんを見ていたら、とてもじゃないけど声をかけることができなかった。
彼女たちはネパールからやってきて、プッタパルティのバススタンドで暮らす難民なのだ。
1ヵ月前、ほんの数十分会っただけなのに、彼女は私のことを覚えていた。
最後、抱っこして振り回すようにして一緒に遊んだ。
前回は私のバスが出るとき、「チョロ!(行っちゃえ!)」と叫んだまま、顔を見せてくれることはなかったのに、今回は「バイバイ!」と手を振りながら、バスの行く方向へ先回りして見送ってくれた。
もうたぶん会うことはない。
たとえこのバススタンドで会ったとしても、それは彼女たちが難民の生活を続けているということを意味するから、やっぱりそれも悲しいことだ。
きっと今日もまた、雨季が終わって肌寒くなった夜をお母さんと一緒にティンカは迎えているんだろう。
41時間の列車の旅を終え、今日デリーに着いたのが午後12時。
本当は最後にもう1回映画を見ようと思ったんだけど、それを3時間も見たら駆け足でデリーを去ることになりそうだったのでやめといた。
いつもの私なら分刻みの勝負でも、見たいものは見る、食べたいものは食べる、をモットーにしているんだけど、今回ばかりは最後だから。
最後じゃないか。とりあえずの「おしまい」だから。
ああ、日が暮れるな、夜になるな、というゆったりした気持ちでラストの日を過ごしたかった。
あと数時間。
インドが終わる。
とにかく1ヵ月半前と違うのは、初対面の人から「見事に日焼けしてますね!」と驚かれるほど黒くなったことと、スパイス3キロ、バスマティライス1キロ、茶葉500gなどで荷物があっという間に膨れたこと。
帰りに寄る台北では茶梅も数キロ買う予定なんだけどな、ちゃんと持って帰れるのかな…。
さて。
いつもの宿に帰ってパッキングでもしようかな。
その前に水シャワーをざぶんと浴びよう。
蒸し暑いデリーの夜はこれからが始まりなのに、私は空港へ向かわなければならないということが悲しいけれど、またきっと帰ってくるから。
1ヵ月半前にここを旅立ち、南インドへ向かったように。
今はデリーを出発し、日本へ向かう。
そしてまた数ヵ月後には、この町へ飽きずに帰ってくるだろう。
「インド・リアルタイム」もおしまいです。
読んでくださった方、コメントを下さった方、どうもありがとうございました。
次の日記は東京から。
引き続きよろしくお願いします!]]>
サイババの住む町・再び
http://sdays.exblog.jp/2556845/
2005-08-23T15:20:12+09:00
2005-08-23T15:17:55+09:00
2005-08-23T15:17:55+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
昨日は30分待ってもログインできず、残り寂しい懐をはたいてネットに来たというのに、無駄足&無駄金になっちゃったもんな。
そう、この殴りたくなるくらい遅いネット屋のある町はプッタパルティ。
サイババの住む町でもあり、私が旅を始めた場所でもある。
コーチンを出るときは本当に辛かった。
これほど人との別れが悲しかったのは久しぶりだ。
ココナッツ屋の兄ちゃん。
毎日通ったお菓子屋のおじさん。
ちょっと痴呆症が始まった気配の見える隣のおばあちゃん。
また会えるとはわかっていても、「今」の別れは今、辛い。
コーチンを出た夜行バスは朝方にバッテリーが故障し、2時間弱立ち往生したものの、午前9時過ぎマイソールに到着した。
その町に3泊ほどした後にバンガロールへ行き、そこからデリーへ戻ることに決めていた。
実はコーチンにいたとき、すでに列車のチケットも手配してある。
しかし、コーチンを出る直前から密かにずっと悩んでいた。
もう一度プッタパルティに帰ろうか。
サイババに会いたいとか、握手がしたいとか、アフロヘアに触りたいとかそんなわけじゃない。
どうしても会いたい人がこの町にはいるのだ。
その人-その小さい彼女がまだここにいるかわからない。
もしかしたらわざわざ出向いたところで、もう会えないかもしれない。
だけど、「会いたい」「会いたかった」「行けば良かった」と後悔するくらいなら訪ねた方がいいと思った。
列車のチケットは少しだけ無駄になるし、ずいぶん遠回りになってしまう。
だけど気がついたら昨日の早朝5時に起き、バンガロールを経由してプッタパルティを目指していた。
1ヵ月ぶりのプッタパルティの町は、相変わらずディズニーランドみたいな色使いのこぎれいな町。
そしてネットのスピードが果てしなく遅いのも相変わらず。
明日の夜行でバンガロールからデリーへ向かう。
彼女と会うとしたら今日1日しかない。
このネット屋を出たら探しに行ってみようと思う。
残金、日本円にして1,500円あまり。
列車のチケットは持っているとはいえ、最後の最後でちょっとリッチなカレーでも食べに行こうと思ったのに、今回もまた極貧のうちに終わることになりそうだ…。
次のネットはデリーにて。
旅の終わる直前にラストの「インド・リアルタイム」を書きます。]]>
ココナッツに陶酔の日々
http://sdays.exblog.jp/2525630/
2005-08-18T21:54:00+09:00
2005-08-29T20:43:47+09:00
2005-08-18T21:51:26+09:00
asian_hiro
インド・リアルタイム
このままここに居座ってしまいたくなるくらい、絶好調な日々を過ごしている。
以前の日記にも書いた大好きなミックスフルーツジュースは、マドライを最後にすっかりと見なくなった。
そんな私のさびしい心を埋めてくれたのはココナッツ。
東南アジアや南アジアでは一般的で、固い殻を鉈でかち割ってストローでなかに溜まった水分を飲むのだ。
でも、私が楽しみにしているのはこのジュースではなく、ジュースの入った空洞の周りについた果肉。
熟れたものは果肉がとけてゼリーのようになっていて、それはそれでツルリと喉ごしも良くおいしいんだけど、その一歩手前の状態が私の好み。
「シャリ」と「コリ」と「シコ」を足して割ったような歯触りが何ともいえないのだ。
見た目ではどれが中の果肉が分厚く、私好みの堅さにとどまっているか、いまいちハッキリしないので、すいかみたいにポンポンと手でたたきながら、音の反響具合で判断している。
インド人は固い果肉よりゼリーっぽいものを好むので、ココナッツ売りのおじちゃんたちが「これ、おいしいよ」と薦めてくれるものはたいていダメ。
中が固いのがいいの!と英語で必死に説明するが、おじちゃんたちは英語ができないので伝わらない。
ジュースを一気飲みしたはいいが、ナタで殻をかち割ってみたら果肉がすっかりゼリーになっていた、という悔しい目に今まで何度あったか知れない。
アレッピーでは私の大好きなココナッツ屋があった。
そこはどのココナッツを選んでも、すべて私の大好きな「シャリコリシコ」の果肉がそろっていたので、日に3度ほど通ってしまったこともある。
小錦の頭よりでかいと思われるココナッツを1日3つ平らげる人間は、きっと私ひとりじゃないかと思っている。
そして今いるコーチンでも、お気に入りのココナッツ屋を見つけた。
さすが観光地、コーチンの海辺ではココナッツがほかよりも高い。
だけどコーチンの初日、その兄ちゃんの店だけは値切らせてくれたので、図々しくも一番大きな実を選んで割ってもらったら、中の果肉がほどよい熟れ加減でうまかった。
ジュースはまだいまいち青臭さが残っていたけれど、そんなことどうでもいい。
なにより、その兄ちゃんの手際のよさに驚いた。
これまでのココナッツ屋はほとんどがおじさん、またはおじいさんで、年寄りになればなるほど「おじいちゃん、無理しないで私が割るから」といいたくなるような不安な手つきで鉈を振るう。
だから、ココナッツ屋で若い(しかもなかなか2枚目)の兄ちゃんを見つけたときはビックリしたし、鉈を使う手つきの良さにも驚いた。
さらにうれしいことに英語が通じるので、中の果肉が固くて厚めのものも選んでもらえる。
それは割ってみなければわからないんだけど、ココナッツ屋を長年やっている彼らは外見だけでもわかるらしい。
なんて頼もしいココナッツ屋。
いつもなら日に2度も3度も行きたくなるところだけれど、なんとなく兄ちゃん目当てで通っていると思われるんじゃないかとガラにもなく控えめになったりして、夕方1個だけにとどめている。
今日もこれを書き終えたらその足で向かうつもり。
コーチンを出るまで、あと何個のココナッツが食べられるだろうな。
日本に帰ってからココナッツの果肉がない生活に耐えられるか、今から本当に心配している。
ココナッツを密輸したいけれど…あの大きさじゃムリだろうな。
コーチンはオランダとポルトガルとユダヤとインドがほどよくミックスされた不思議な町だ。
道を1本曲がればイスラムの世界も広がって、夕方にはアザーンの波も聞こえてくる。
明日はコーチンの最後の日。
潮風に吹かれながらブラブラと散歩して、アンティーク屋をのぞいたりユダヤ教会まで散歩したり、そしてまた夕方にはココナッツを食べに行こうと思う。]]>
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