視線と足は、同じ直線を描くということ。

暑くなると髪の毛を切ろうかと悩み、
雨が降ると長靴を買おうかと考える。
だけど結局、髪の毛はいつも同じくらいの長さだし、
あまり使う機会がないからと、長靴も買っていない。
もしかしたら、人生で立ち止まることのほとんどが
すでにこたえの出ている問題なのかもしれないけれど、
それでも、その悩みのひとつひとつがたとえばバス停のようなもので、
季節もわたしも、確実に前へ進んでいるのだということを
確認するステップなのだと思えば、
立ち止まり、うつむき、考えたりすることも
なにひとつ、無駄な時間ではないのだろう。