アジアとアジアの飯をこよなく愛するライターの、「旅」と「パン」と「おいしいもの」があれば幸せな毎日の記録です。
by asian_hiro
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タイフェス
部屋を掃除した。
最近、お気に入りのLast.fmで、好みの曲を聞き流しながら、
ブラックホールみたいな小宇宙を作っていた押入れの奥も
片っ端から引っ張り出して、「要るもの」「要らないもの」により分けた。
旅のあいだ、毎日つけている日記帳や、
結局、投函せずに終わってしまったエアメールが
不意にどっさり現れて、
掃除の手をたっぷり一時間ほど休ませたけれど、
夏を迎えるにふさわしく、部屋はこざっぱりと片付いた。
窓際に置いた時計を見ると、まだ3時。
「タイフェスに間に合うかも」とこころの声はささやいたが、
ほんの少し悩んだ挙句、わたしはそれを無視することに決めた。
タイフェス_c0001023_1843799.jpg

朝、起きたときは、「タイフェスへ行こう」と思っていたのだ。
タイフェスで、久しぶりにタイ料理を食べてビアチャンを飲み、
食材を山のように買い込んで来ようと思ったのだ。
だけど、いつものようにトースターへパンを放り込み、
コーヒーを淹れるためにやかんをコンロの上へセットしたら、
急に行く気が失せてきた。
やっぱり、わたしは行くべきではないと思った。
行ったら最後、切なさで押しつぶされるだろうと思った。
あの町、あの宿、あの川、あのひとたち。
同じにおいがプンプンと漂う場所へ出かけたら、
無意識にそれらを探すに決まっている。
いままで何十回と訪ねたタイが、これほど遠くに感じられたことはない。

大変な業を背負ってしまったものだと思いつつ、
ひとり、部屋でコーヒーを飲んだ。
バンコクの、なじみの茶屋で飲むように
コンデンスミルクを入れようかと思ったが、
あいにく家には買い置きがない。
熱い、熱い、ブラックのコーヒーを飲みながら、
エスニック調のポップスを、延々と聴いた。
by asian_hiro | 2007-05-13 22:37 | 日々のこと
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