日当たりのいいリビングで、友達がお昼ごはんを作ってくれた。
出汁がしっかりきいたお碗と炊き込みご飯。
あ! この菊の花って、もしやご自分の名前から…?
しゃっきりした胡麻和え、山芋とかぼちゃの茶巾、甘めの味付けが好みだった西京焼き、ゆずを器に見立てた酢の物、ホクホクの煮豆、バランスよく味が整っている煮物。
そして、お抹茶に苺大福、ヨーグルトと生クリームの冷たいデザート、中国茶、最後は大好きな甘酒で和みつつ。
日当たりのいいリビングで、彼女が淹れてくれるお茶をゆっくりと飲みながら、ぼんやりと考えた。
初めて会ったときのこと。初めてもらったメールのこと。
人と人とのつながりはみな「縁」でできているんだとしたら、そしてその「縁」にも「つづく縁」と「終わる縁」があるんだとしたら、彼女とは「つづけたい縁」だなと思う。
言葉でも、態度でも、メールでも、食べ物でも、いつも彼女はパワーをくれる。
そういう友人に出会えた自分のことを、少しだけ誇らしく思いながら、彼女の町を後にした。
追伸。
最後に車のなかで話したいろんなことは、この先きっと何度でも思い出すよ。
絶対に忘れない。
だからおたがい、がんばろう。