2ヵ月に1度くらいしか買うことのないパン屋さんで、昨日、コロネを買ってみた。
なんてことない、普通のコロネだ。
「天然酵母」を使用しているらしいが、町中あちこちにある「普通のパン屋」と見た目も味も変わらない。
しっぽから少し離れたところまで詰まったチョコクリームは、濃厚でもなく格別の味というわけでもない。
でも、目を覚ましたときに「あ、そうだ、今朝はコロネがあるんだっけ」と気づく瞬間はとてもうれしい。
たぶんこれが一番の贅沢なんだろうと思う。
手の届くところに、ほどほどにおいしいものが控えていてくれるという安心感。
コロネはたっぷりのコーヒーとともに、静かにゆっくりと胃へ消えた。
今日は友達の結婚式。
懐かしいパンで目覚めた朝は、きっといい1日になるだろう。
壁に張り出した、各パンの焼きあがり時間が「食パン 8:32、メロンパン 9:01、カレーパン 11:21」など、中途半端な数字なのはなぜなんだろう…。
いつか、店のおじちゃんと親しくなったらその心を聞いてみたい。