おはよう、そして、おやすみ。
屋上で深呼吸をする。
丁寧にヨガをする。
寝転んでまぶたを閉じる。
目を開けば、みごとな朝焼け。
そして、うろこ雲。
ふたたび、屋上で深呼吸をする。
逆立ちをする。
寝転んで星を数える。
まぶたを閉じる。
目を開けば、濃いブルーの夜空。
世界は、いつでも音であふれている。
ひとの声、車輪の回転、風のうねり、地軸のきしみ。
目を閉じて、屋上に寝転んでいると
音の波が満ち引きするのが、よくわかる。
おはよう、おやすみ、そしてどこかでは小さな愛がささやかれ、
わたしはまた、あしたも音のなかで横たわる。