すべて、片付いた午後に。
SHOZOを出て、駅へ行く。
そのまま帰るのがもったいなくて、
あと1時間だけと思い、駅前のカフェに入り、
紅茶を飲むことにした。
ついさっき、読み終わった小説の主人公が
わたしの知っているひとにとてもよく似ていて、
そのことを伝えようかと迷ったけれど、
結局、メールを送らずに携帯をかばんにしまった。
今日は、ほんとうにいろいろなことが片付いた1日だった。
あるものは終わり、あるものは引き継がれ、
あるものは、決着がついた。
長年の宿題と思っていた本が読み終わり、
こころには、満足感とも喪失感とも言えないものが残された。
正直、腑に落ちないことも、まだ存在していたけれど、
すっきり酸っぱいレモンティーと一緒に、
それらも全部飲み干してしまうことにした。