アジアとアジアの飯をこよなく愛するライターの、「旅」と「パン」と「おいしいもの」があれば幸せな毎日の記録です。
by asian_hiro
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マグカップ
お気に入りのマグカップが、飲むたびに砕けていく夢を見た。
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これくらいなら、まだ接着剤で補修できる、
これくらいなら、まだだいじょうぶって思っているうち
どんどん淵が崩れてきて、添えた手に細かいかけらが落ちてくる。
どうしようどうしよう、と焦っていたら目が覚めた。
昨晩、窓を細く開けたまま眠ったらしく、
部屋のなかには、かすかに湿気の混じった涼しい空気が流れている。
それは、まぎれも無く覚えのある風の香り、
たぶん、ラダックの風だった。

棚からカップを取り出し、コーヒーをいれる。
このごろ、家ではブラックが飲めなくなった。
牛乳を入れないと、どうもおいしいと感じない。
ひとの味覚は変わるのだ。
ひとの気持ちも変わるのだ。
寝る前はヨガへ行こうと思っていたけれど、
なぜか気分が乗らなかったので、
一日、部屋のなかで細々したことを片付けることにした。

雨の予報もみごとにはずれ、午後にはきれいな青空が広がった。
少しだけ、散歩がてら買い物へ行った時間をのぞいては
ベッドに寝転んで本を読んだり、ものを書いたり、音楽を聴いたり、
合間にはコーヒー牛乳も何杯か飲んだ。
台所に立ち、カップにインスタントコーヒーと牛乳を入れるたび、
カップの淵をたしかめた。
まだ、だいじょうぶ、
まだ、欠けていない、と、淵を指先でくるりと撫でる。
欠けていないということが、これほど安心感のあることだと
思わなかった。
お気に入りのマグカップが、いつもの形で手の中にあるということが
これほどしあわせなことだと改めて知った。

そろそろ日も暮れてきた。
テーブルの上には、今日、何杯目か覚えていないコーヒー牛乳と
書きかけの日記帳が忘れられたように乗っている。
マグカップの飲み口を眺めていたら、
ああ、そうだ、
今夜は満月だっけ、と思い出した。
マグカップはほんの少しも欠けていない。
好きな音楽を、繰り返し聴いた。
本も読んだ。日記も書いた。
そして今日は1年に12回しか見られない、満月の夜。
これ以上、しあわせな日曜日はないだろうなと、
夕焼けを見ながら、月が登るのを待つことにした。
夜になったら月を見つつ、今日さいごのコーヒー牛乳を飲もう。
by asian_hiro | 2008-04-21 07:07 | ニューヨーク生活・日々 | Comments(4)
Commented by tabijitaku at 2008-04-21 07:13
どこの何か、というと応えられないのですが、世界の国々の中には、何かを壊したり、壁に叩き付けたりする宗教だか風習だかの「おまじない」」があるはずです。何やら意味しんな夢みたいですけど、大切なことは都合良く解釈するアドリブりょく、かもしれません。
Commented by asian_hiro at 2008-04-21 07:30
>tabijitakuさん
たしかに、世界にはそういう習慣もありますね。
インドでは、飲み干したチャイの器を地面にぶつけて叩き割るのが習慣です。
かわいらしい小さな陶器を割るのがもったいなくて、はじめのころは大切に持ち帰ったりしましたが、これには「土に帰す」という意味も含まれていると知り、それからは「またね」っていう気持ちでわたしも割るようになりました。
いまではプラスチックカップのことも多いんですが、陶器でチャイを渡されると、飲み終わって割るところまでがひとつの儀式のような感じがします。
Commented by eribleucoco at 2008-04-21 20:11 x
すごい夢でしたね。 大切なことは... tabijitakuさんに賛成です。
何か気づかせてくれたのでしょうね。 ワタシは... hiroさんが気づかせてくれた時にはもう遅い、満月、見逃しました...
Commented by asian_hiro at 2008-04-22 09:34
>eribleucocoさん
夢って、きっとなにかの暗示なんですよね。
いま、このタイミングでこういう夢を見たことも
たぶん、なにかにつながっているんでしょう。
満月、きっと今日も見られますよ。
ほんの少し欠けているかもしれないけれど、
きっと、今日も満月です。
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