病名、サモサ病。
無性に、サモサが食べたくて仕方なくなる不治の病。
たしか、北インドのダラムサラにいたときだったと思う。
サモサが食べたくて食べたくて食べたくて、
毎日、毎食、サモサで十分!と思った時期がある。
サモサは、南インドではあまり見られない。
北インド特有の食べものだ。
マサラ味のじゃがいもを餃子の皮のようなもので包み
油で揚げたスナックで、
安いお店で1個1ルピー(約2.5円)、高くて1個5ルピー。
乾燥した葉っぱを重ねてお皿代わりにし、
その上にサモサを乗せてチリやチャトネなどのソースをかける。
インドにいる間、いったい何百個のサモサを食べただろう!
毎日1個として500個以上。
ときどき、3個くらい食べることもあったから、
もしかしたら、1,000を越えているかもしれない。
恐るべし、サモサ病。
クィーンズのジャクソンハイツには
「インド人街」というエリアがある。
でも、実際にこのあたりで生活しているのは
カルカッタなどベンガル地方のひとたちや、
バングラデシュから来たひとたち。
わたしが好きなサモサ屋は、滅多にない。
サモサ1個1ルピーのために、
インドへ行くというのもわたしらしいな、と
駅の近くでようやく見つけたサモサを前に
インドへ飛ぶタイミングを一生懸命、さがした。