先日、古本屋で立ち読みしていたときのこと。
昔、大好きだった本をたまたま見つけた。
久しぶりに手に取って、パラパラとめくるうち、いつの間にかその主人公の年齢を追い抜いて、むしろ母親世代と近くなっている事実に驚いた。
そして、身近な人の生死とか、日常の小さなつまずきとか、その話とシンクロする部分がわたしの生活に多いことにもハッとした。
この本を手に取らなくなって以来、わたしはどれだけの年月を重ねたのだろう。
人生に無駄足を踏む時間などない。
ましてや、前へ伸びるレールをわざわざ後ろ向きに置き換える必要なんかあるわけない。
けれど、時にはひとりになり、目を閉じ、口をつむり、耳を塞ぐ時間も必要だ。
余計な邪念をそぎ落とせば、ものの本質だけが、そこには残る。
一瞬、遠回りに見えることでも、実は真実を手繰り寄せるための、一番の近道だったりするものだ。
いつも、自分の言葉に忠実でいようと思う。
根拠のない衝動でも、それがゆるぎない勢いで生まれたなら、両手を広げて受け止めようと思う。
わたしはわたしを、世界で一番大切にする。
無理させない。がんばりすぎない。
それが、2007年の目標。
今年、最後の写真は、
ameen's ovenのはしばみとなつめの黒パン。
このパンのように、噛み締めて味の出る人間になろう。
年末年始は、また山にこもります。
よいお年をお迎えください。
May all beings be more happy!