わけもなく、泣けてきた。
クラシックは好きだし、昔はオーケストラに所属していたから、ずいぶん身体に沁み込んでいるはずなのに、この店内でやわらかい音色に身を委ねた瞬間、ぽろりと涙が出そうになった。
あわててビターなコーヒーを一口飲む。
ああ、この曲にはたくさんの思い出がありすぎて困る。
心が操縦不能になり、落ち着け静まれと思うほど泣けてくる。
まだまだ鍛錬が足りないなと、自分自身を笑い飛ばすつもりで店を出た。
次にここへ来るときは、使い込まれた古いソファに身を沈め、穏やかな気持ちで音楽を聴こう。
荻窪、ミニヨン
土曜日、大ぶりなバナナを2本入れてケーキを焼いた。
なかなかいいんじゃないの、わたし!
ちょっと、お菓子作りにはまりそうな勢いですよ。