昼間、あるファーストフードで一休みしていたら、向かいの壁に一枚のポスターが見えた。
「7月10日、ロードショー」。
それって去年かな、それともおととしかなって思いながら、あ、今年のかもしれないなとようやく気付く。
思考が前に向かないのは、なぜだろう。
目の前を、真夏の格好をした女の子たちが通り過ぎた。
ZOPFのフィールコルンブロート。
穀物の地味深さと自然な酸味が、じんわりと身体中に染み渡る。
「もの食う人々は、胃袋で連帯できる」と、以前読んだ本のなかにあったっけ。
もし、本当に可能だとしたら、それほど心強いことはない。