アジアとアジアの飯をこよなく愛するライターの、「旅」と「パン」と「おいしいもの」があれば幸せな毎日の記録です。
by asian_hiro
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文章
好きじゃなかったら、とっくにあきらめてる。
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あしたも早いから、もう寝ようと思いながら
1日、水に浸けておいた生栗を剥かなければと
深夜12時半から、栗の渋皮煮を作り始めた。
黙々と包丁で鬼皮を剥き、2度、重層を加えて茹でこぼす。
それからもう一度仕上げに茹でて、
水を足さず、きび砂糖だけで煮詰めていく。
いま、2度目の茹でこぼしが終わったところ。
たぶん、あと30分くらいで眠れるだろうか。

今年も、栗を煮る季節がやってきた。
去年はいったい何キロの栗を使ったのかわからないくらい、
何度も何度も、栗を煮た。
今年はこれで3回目。
もうすでに2キロの栗を煮たことになるけれど、
先日作った栗の渋皮煮は、栗が好きな母に半分あげた。
今回は、「日本でいちばんおいしい」(八百屋のおじさん談)という
利平栗。
ほっくりできるといいなと思う。

ひたすら、栗の鬼皮を剥く作業が大好きだ。
つぎに書く原稿のことや、あしたの取材のこと、
翌朝、食べようと思っているパンのこと、
ひとと交わした会話やメール、
たくさんのことが、ひつじ雲のように心に浮かぶ。
それらを追いかけたり、留めたりせず、
ただ、心のなかを流れていくのに任せながら、
わたしは淡々と、栗を剥く。
茹でこぼしたあとは、一粒ずつ流水できれいにすすぐ。

根気のいる作業は、昔から得意だった。
だから、文章を書くことを仕事にした。
ときには、画面をにらみつけるようにして
書いては消し、書いては消し、と繰り返しながら
机にしがみつくこともあるけれど、
粘って、粘って、
ようやく、「これ以外、絶対にありえない」という
落としどころで文章がおさまったときほど
この仕事のおもしろさを実感する瞬間はない。
だけどそろそろ、背中を向けていた事柄に、
本気で向き合わなくちゃいけないみたいだ。
もうすぐまたひとつ、年を重ねるけれど
その前に、やっぱりカタをつけなくちゃ。

たぶん、そのことは
栗を煮ながら、
バイクで走りながら、
緑道をジョギングしながら、
食パンの上でバターが溶けるのを待ちながら、
ドトールでコーヒーを飲みながら、
電車のなかで誰かの会話を聞きながら、
毎晩、眠る前に、
眠りから覚めたあとも、
たえず、考えることになる。
ときには吐きそうになるくらい、しんどい作業かもしれないけれど
でも、たぶんだいじょうぶ、
昔から、根性と粘り強さには自信がある。
だって、好きなんだもの。
中途半端にするなんて、できないんだもの。

もうすぐ、栗が煮上がる時間だ。
あとは、きび砂糖を栗に振りかけて煮詰めるだけ。
一晩放置したら、
とろりと滴る黄金色の蜜をまとい、
栗の渋皮煮がちょうどいい具合に仕上がっているだろう。
by asian_hiro | 2014-10-01 01:35 | 日々のこと | Comments(0)
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