昨日、とても素敵な贈り物をもらった。
ニコラのパン。友達が私の出版祝いにお願いしてくれたものだ。
1作目の本が出版された時には、ライチに似たロンガンをのせたブリオッシュを焼いてくれた。
近所にエスニック食材を売る店がオープンして。
職人さんはそうメールで話していた。
今回いただいたプチサイズのパンのなかには、シャッキリしたロンガンと甘酸っぱいクランベリーが入っていた。
7月15日からインドへ行くことにした。
1ヵ月半程度のものだけど、旅の途中、私はきっとこのパンを何度でも思い出すだろうな。
お願いしてくれた彼女。
休日なのにせっせと焼いてくれた職人さん。
それを受け取った夜。
なんとなくもったいなくて、きちんと部屋を掃除してから食べた朝。
いろんな顔を想像しながら、目の前のインドをすり抜け、懐かしい日本を思うだろうな。
そこには1本の線がある。
パンを通して私とたくさんのものを結ぶ線。
それはいつでも旅の私を力強くバッグアップしてくれる、大切な宝物だ。
なにをどう言葉にしても、私のうれしい気持ちは絶対に伝えきれない。
だから、とりあえずは元気で日本へ帰ってこよう。
そしてまたみんなでパン屋さんへ出かけよう。
そのときには、パンと職人さんと友達と私を結んでくれた1本の線もすっかりインドで日焼けして、太くたくましくなっているだろう。