アジアとアジアの飯をこよなく愛するライターの、「旅」と「パン」と「おいしいもの」があれば幸せな毎日の記録です。
by asian_hiro
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インド人の、友人の話
どこにも行かなくていい、これさえあればいい、というもの。
インド人の、友人の話_c0001023_17132039.jpg

インド人の友人は、いつもわたしがしんどいとき、
なぜかタイミングを見計らったようにメールをくれる。
年齢はひと回り以上離れているのに、
いつも誠実で裏表がなく、こまかいところまで気を遣ってくれる。
今回、インドで会った彼は1ヵ月前に失恋したばかりだった。
心配していたよりも元気そうだったけれど、
時々はっとするくらい澄んだ眼をしていて、思わず見惚れた。
いったい、どれだけ泣いたらそんなに眼が透き通るんだろう。

先週、彼は体調不良と家の用事が重なって南インドの実家に帰った。
ここ数日、Facebookでチャットのようにメールをやり取りするたび、
「いつ、Hirokoはmy homeに遊びに来る?」と訊いてくれる。
もちろん、今すぐだって行きたいよ!
でももう少し、ここで踏ん張らないと自分自身が情けなくて頼りなく、
わたしはキミの澄んだ眼を正面から見られない。

彼はもう、ダラムサラで
ヨガクラスのアシストをするつもりはないらしい。
たぶん、彼は一度、住み慣れた家を離れることで見つけたのだ。
もう、どこにも行かなくていい、これさえあればいいというものを。
そして、わたしはまだ探している。
探しているからこそ見つからないのだということも
うっすらと気付いている。

探しているうちは見つからない。
欲しいと思っているうちは手に入らない。
だったら、わたしはなにが欲しいのと自問しても
はっきりした答えがない。
ああ、そうだ、
わたしは「やっと、見つけた」と思える感覚に出会いたいのだ。
それは、場所でもひとでも、なんでもいい。
わたしは何ともしれない何かを、ひとりでずっと探しているのだ。

写真はダラムサラの夕暮れ、曇り空。
ヨガのあと、彼とたわいもないことを話しながら
この道を、何度も歩いた。
今度、ダラムサラに出かけてもたぶん彼はいないだろうから、
わたしはこの景色を、ひとりで見ることになりそうだ。
by asian_hiro | 2012-11-04 17:31 | インド旅行記
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