ふたたび、ここから。
インドから帰ってきて、すぐに実家へ行き、
1ヶ月半、そのままそこに泊まっていた。
実家を出てからというもの、立ち寄ることはあっても
そこで寝泊まりするということはなかったので
とても久しぶりに、自分の部屋のベッドで寝て、
窓の大きな部屋で、ごはんを食べた。
たしかに、そこで10年以上も暮らしていたから
久々とはいえ、一瞬でその場に馴染んでしまったのだけど、
今日、5ヶ月ぶりにいつもの家へ帰ってきたら
やっぱり、ここがわたしの居場所なのだと実感した。
窓から見える東京タワー、小さく見えるスカイツリー、
東京の青空、家並み、銭湯の煙突。
以前と、なにも変わらない。
8月の日付が書かれたレシートが部屋に落ちていたりすると
一瞬、いまが何月なのかわからなくなるけれど、
いつもの部屋、いつもの景色、いつものパソコン、いつものにおい。
すべてに「ただいま」と挨拶することが
どんなにたわいのないことだとしても、
今、ふっと笑顔になるほど、とても、たのしい。
先日、渋谷西武で買った
ひなた焼菓子店のスコーン。
ざくざくとした食感が、いつまでも口に残った。