アジアとアジアの飯をこよなく愛するライターの、「旅」と「パン」と「おいしいもの」があれば幸せな毎日の記録です。
by asian_hiro
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雨上がり
種と実を結ぶ線。
c0001023_22221920.jpg

えーと、この間の話のつづきね。

この写真はさ、インドのジャイサルメールという町で撮ったんだ。
砂漠地帯で滅多に雨が降らないところなんだけど、
わたしが滞在していた2週間の間に、2回も大雨が降ったんだよ。
山の上にあるこの町は
岩でできた城壁に囲まれていて(そう、ちょうどこんなふうに
雨が降ると、城壁のなかに張り巡らされた迷路みたいな細い小径が
大洪水になっちゃうんだ。
初めて大雨に降られたとき、
わたしは砂漠の友とゲストハウスの屋上で話をしていたんだけど
雨がぽつっと来た瞬間、
彼はニッコリしながら "good rain" って笑ったんだよ。
まあ、そのあとに強風が吹き付けて横殴りの雨が降り、
とても、"good rain" どころじゃなくなっちゃったんだけどね。

その雨も30分ほどするときれいに上がって
埃っぽかった空気が、途端に息を吹き返したように瑞々しくなった。
わたしは城外の町がどんな様子だか見てみようと思って、
城壁の一番北側にある、砲台のところへ行ったんだ。
足がすくむのを我慢しながら、
テラスみたいに張り出した部分の一番端へ行って町を覗き込んだら
そこではもう、ひとが活動を始めていた。
たまねぎやじゃがいもが詰まった袋を頭にのせている人夫、
クラクションを激しく鳴らして走り去るリキシャ、
ラクダ使いのおじさんは、子ラクダから親ラクダまでぞろぞろ引き連れ
通りのど真ん中を歩いていた。
"good rain" は、地球にとってほんのちょっとの小休止。
チャイを2、3杯飲み終わるころ、ちょうど雨が上がって
「はい、仕事再開」ってなるんだから
ホント、世の中はうまくできてるよね。

どれだけの雨が天から降ってこようとも、
けっして、止まない雨はない。
だけど、ある瞬間に突然パタリと止むわけじゃなくて、
少しずつ雨脚が弱くなり、ハッと気づくと晴れ間が見えていたりする。
なんだ。
そんな簡単なことじゃないか、世界って。
朝が来たからといって、突然明るくなるわけじゃないし、
子どもだって、ある日いきなり大人になるわけじゃない。
生地から突然パンに焼き上がるわけでもないし、
種からいきなり花が咲くわけでもない。
哀しいこともうれしいことも
ある日突然、身にふりかかってくるわけじゃなくて、
ちゃんと、伏線が張られている。

しあわせを望むなら、しあわせの種を蒔いて水をやればいいのだし、
哀しみの芽を見つけたら、それが実をつけてしまう前に
刈り取ってしまえばいいだけだ。
何の種だかわからないものを無頓着に蒔いてしまってから
「しあわせよ、なれ」と祈っても無理な話。
もっと、意志を持って種蒔きをしないとダメなんだろうな。

いよいよ、インドまであと1週間。
今回は "good rain" に会えそうにないけれど、
その代わり "good snow" に会えるかな。
よし、決めた。
雪にも負けない、種を蒔こう。
こころのずっと奥にある、一番あったかいところに。
by asian_hiro | 2010-11-23 23:06 | 日々のこと
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