願わくば、夢と現実のあいだに厚い壁を。
悪夢にうなされ、朝6時に目を覚まし、
ああ、夢だったのか、よかったよかったと安堵する。
顔を洗って洋服を着て、簡単な食事を済ませてから掃除機をかけ、
それから、バスに乗って出かけたら、悪夢の張本人から着信が。
今朝方の悪夢も、そのひとの電話から始まったのだ、
もしや、これは悪夢の続きだろうかと不安になり、
バスを降り、急いでかけ直すと、なんとものんきな話でほっとする。
それにしても、起きてもなお悪夢に振り回されるなんて、
もしかして、今朝方の悪夢のなかに
わたしはわたしを閉じ込めてしまったのだろうか。
夢のなかのわたしを救うべく、夢と現実の扉を開いたら、
悪夢は現実へなだれ込んでくるのだろうか。
わたしにとって、悪夢を追い払うおまじないは
好きなもののなかで眠ること。
好きな香を焚き、好きな音楽を聴き、
明日、届くはずのパンについて考えながら今夜は眠ろう。