アジアとアジアの飯をこよなく愛するライターの、「旅」と「パン」と「おいしいもの」があれば幸せな毎日の記録です。
by asian_hiro
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ジョギング
走りながらその曲を聴いた回数、11回。
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こんなに風が強い日に、
コンタクトでジョギングに出かけたのがまずかったのだ。
たちまち目に埃が入って
まぶたを閉じれば目尻がにじみ、
目をあければポッタリと重い涙がこぼれていく。
それでも走り続けたのは根性か、単なる意地か、
それとも引き返すのが面倒だったからだろうか。

走るのはひさしぶりだ。
スピードがずいぶん落ちた気がする。
以前だって、走っているんだか早歩きなんだか
わからないくらいだったというのに
それにもまして遅くなったのだから、
これがもしインドだったら
サイクルリキシャにどやされているところだ。
途中、イヤフォンから聴こえる音楽に足取りをあわせようと
何度かスピードを上げたけれど、
すぐに足の回転が遅くなる。
まあ、いいや、今日はのんびりペースで気持ちよく走ろうと
音楽と足の速さがちぐはぐでも、気にしないことにした。

もともと、走るのは苦手なのだ。
好きだけど苦手なことも、世の中にはある。
そもそも、「走ることが好きだったらいいのにな」
「もっと楽しく走れたらいいのにな」という、
どこか自己暗示めいたものの先にたどりついた「好き」であって、
もしかしたら、今でも「好き」という気持ちはほんものではなく
単なる思い込みなのかもしれないけれど、
それでも、走ることは辛くても気持ちいい。
「わたし」というおおもとの核を覆っている薄い膜が
一枚ずつ、はがれていくような感じがする。
そして、また新しいなにかが再生されていくような感じがする。

30分、40分。
そろそろ走るのを止めて、引き返そうと思ったけれど
今日はなんだか気分がいいのだ。
相変わらず目がかすみ、
わざとしっかりまぶたを閉じ合わせては
埃混じりの涙を目のなかから頻繁に押し出すけれど、
それをのぞいたらコンディションはとてもいい。
足を止めてしまうのがもったいなくて、そのまま走ることにした。
こんな状態をランナーズハイというのだろうかと、
たかだか1時間足らず走っただけで言うのもおこがましいが、
それでも、頭と足が完全に分離してしまい、
このままずっと走っていられそうな錯覚が心地よかった。
そういえば、以前富士山に登ったときもそうだった。
あのときも足が勝手に前へ進むような感じで
結局、3時間ほどで登りきってしまったのだ。
そうか、あれをクライマーズハイというのだろうか。
ほかに、どんな「ハイ」があるのだろうと、ハイな頭で考える。
ウォーキングハイ、スイミングハイ、ドライビングハイ、
わたしに限ってはブレッドハイ、トラベリングハイなんて
そんなのもあるかもしれないな、
ああ、だけどライティングハイだけは気をつけないと。
勝手に筆が滑るうちはひとりよがりの文章なのだ、
いったん、自分の手から離れたことばには
わたしのコントロールなど効かないのだ、と
突如、こころが素に戻る。

川沿いの一本道に出た。
春になれば、桜並木がきれいな道だ。
そういえば、今日の風は春風に似ているなと思ったら
もう、春はすぐそこまで来ているということが
なんだかとてもリアルになった。
季節は背中越しにやってくるのか、
それとも目の前に現れるのか、
たとえば、夏は地中からわき起こる感じがするけれど、
冬は静かに天から降ってくるような感じがするなあ、なんて
なにも根拠のないことをウキウキと考える。
どこを目指すわけでもないのに適当に道を折れ、
埃混じりの涙を流し、黙々と走っているわたしは
なんとなく、心ここにあらずといった感じだったかもしれない。
それでも、とても楽しかったのだ。

やがて、坂の下に来た。
その上にはスーパーマーケットがある。
そろそろこのあたりでおしまいにしようかと、緩い坂道を駆け上る。
思いのほかそれはきつい。
ランナーズハイというバリアが少しずつ剥がれ落ち、
もとの、疲れた足が顔を出した。
埃もラストスパートというわけではないだろうが、
目の違和感はさっきよりひどくなり、
目の前1メートルも見えなくなった。
ふと、うつむいて走ってみたら痛みが少しだけおさまった。
そうだ、下を見ながら走れば目に入る埃も減るじゃないか、
どうしていままで上を向くようにして走っていたのだろうと
そんな簡単なことに今更気付いたことがおかしくて、
おかしくて、おかしくて、仕方なく、
両目からポッタリと涙が出た。
by asian_hiro | 2009-02-08 20:08 | 日々のこと | Comments(4)
Commented by pink at 2009-02-08 20:58 x
こんばんは、hiroさん。

とてもとてもとてもよく分かります!
全ての言葉が!

私もひさしぶりに走ろう!
Commented by amara at 2009-02-09 10:51 x
ナチョラルハイ ってのが あって そのままで きもちいい
これは あこがれです。。。
あと チャイハイ ってのが あって ゆっくり チャイカップの ぬくもりを 手に感じながら ぼけっと マンウォッチング してる時かな。。 
Commented by asian_hiro at 2009-02-09 22:30
>pinkさん
走ると気持ちいいですよね!
周りからみたら歩いているんだか走っているんだか
わからないスピードなんですが、
それでも、本人が気持ちいいと思えばいいのでしょう
(開き直り)。
Commented by asian_hiro at 2009-02-09 22:31
>amaraさん
ナチュラルハイ、たしかにありますね!
わたしはあまりナチュラルハイなタイプではないのですが、
ときどき、そんな瞬間がありました。
大学生のころかな、箸が転んでもおかしい年頃でした。
チャイを持ってマンウォッチング、最高ですね!
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