わたしはできると、100回つぶやく。
真っ昼間の横断歩道を
きっと、勇ましい顔で渡っていたにちがいない。
いままで、なかなかいいアイディアがひらめかなかったのだ。
いや、「ひらめかない」のを理由に
ただ、逃げていただけかもしれない。
だけど、不意になにかが心のなかへ落ちて来て、
その瞬間、「わたしはできる」と思った。
だめだと思っていたものが、
突然、ひっくり返る瞬間が好きだ。
世界の扉が大きく開き、そこから光がさしこむような、
そんな感覚を味わうために
生みの苦しみなんか、何度でも越えてやる。